客先から支給された資料に不足が無いか確認させて頂きます。回路図、部品表、外形図、プリント基板設計仕様書、ネットリスト、基板製作仕様書、部品カタログがあれば問題ありません。
回路図は必須です。部品表は回路図その他に記載があれば無くても構いません。外形図は部品を配置してみないと概略のサイズが解らない場合もあるので寸法はなくても良いですが、コネクタやスイッチ等の機構に関係する部品の配置位置希望を図示ししたものを頂けるとありがたいです。仕様書が無い場合は弊社の標準仕様書を使用させて頂きます。
ネットの形式を確認されるケースがありますが、こちらを参照して下さい。ネットリストが無い場合はこちらで作成しますので料金が割増しになります。
*CADのデータ支給でご依頼の場合は基板設計工程のみでの場合も対応させて頂きます。
お客様から支給された資料をプリント基板設計CADに取り込める準備をする工程で、プリント基板設計業界では前処理工程と呼んでいます。
支給して頂いた部品表を基に各電子部品のカタログをWebで収集します。そのカタログで部品の形状確認、回路図とのピン番号の整合性がとれているか等の確認を行います。Webに情報が無いものに関してはお客様に確認させて頂きます。
収集したカタログを参考に個別のCAD部品データを作成します。カタログに推奨パッドが有るものはそちらを参考にし無いものは弊社の基準書の設定で製作します。弊社では実績がある過去のデータストックが推定2万点ほどあり基本的にはそちらを使用しています。
支給されたネットデータを編者で使用のCADで使用可能な形式に変換します。それと同時に回路番号(リファレンス)に対応したCAD部品の設定を行います。
前処理工程で準備したデータをプリント基板設計CADに取り込み基板データを作成します。
回路図を参考に部品の配置を行います。CADの画面上にラッツ(接続情報)が表示されているのでそれで接続関係の確認していきます。その際に電源、GNDが表示されているとラッツの本数が増えて解り難くなるのでそれらのラッツの表示は無しにして色で区別するようにしています。他にもバスや差動信号などは色分けして表示させています。
この段階でお客様に仮配置図を確認して頂きます。配線状況によってはこの図の承認後も部品の若干の移動を行うことが有ります。
*基本はPDFデータで確認して頂きますが、DXF,CADデータでの確認も可能です。
配置承認がとれたらしたら配線作業に取り掛かります。ラッツを参考にして配線を進めていきます。必要に応じて配線効率をアップする為、ピンスワップ(ピン交換)を実行します。基板製造上の断線防止予防などの効果でティアドロップも追加します。
信号配線を先に配線して、最後に電源GNDを処理することが多いです。
配線作業が終了した状態で空きスペースにGNDベタを一括で作成します。その後に層間のGNDの接続を強化することを目的としたバイアホール(VIA)を打ちます。GNDの強化とは相反する考えですが半田付けの熱効率を考慮してサーマル形状にする箇所もあります。
レジスト、VIAに重ならないように注意してシルクを作成します。
最初に設定したクリアランス等のルール設定に違反している箇所が無いか機械的なチェックを実行します。電気的なチェックをエレクトリカルチェックとも呼びます。 DRC ERC 等と呼ぶことが多いです。
お客様に作成した図面を確認して頂きます。以前は紙のプロット図面を作成していましたが、最近はマルチレイヤーPDFデータで確認して頂くことがほとんどです。その他にDXFやCADデータをビューワーで確認して頂くこともあります。プリント基板cadから出力した逆ネットリストも確認して頂きます。
お客様に承認して頂いたCADデータを製造用に使用可能なものに編集します。
基板製作用に面付け処理。その他、Vカットの指示、ルーター、ミシン目の入力などを行い実装用に認識マーク(フィディシャルマーク)や基準穴も配置します。これらの処理をCAM編集作業とも呼びます。
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